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ある女子高生からの手紙

 

 シアター青芸
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劇団からのメッセージ

この作品は、今井雅之の舞台公演
「THE WINDS OF GOD」の成果によって、1991年に「平成3年度文化庁芸術祭賞」また1993年には「国際連合作家協会芸術賞」を受賞された作品です。
この度、今井雅之氏の持ち前の男気でもって、何のためらいもなく全面的に委ねて頂き「劇団青芸」の演劇教室作品として上演させて頂くことになりました。

 

この作品は、広島・長崎への原爆投下の日はおろか、終戦の日時さえよく覚えていない若手漫才コンビが、交通事故を境に昭和20年8月の”特攻隊前線基地”へとタイムスリップしていく物語です。そして舞台が進行するにしたがい、大きな流れの中で「死」に向かっていく特攻隊員の若者と「過去の戦争」さえよく認識していない漫才コンビの若者のちぐはぐさとによって、観客は笑いの渦に巻き込まれていきます。
    必死に昭和20年8月の時代に抵抗する平成の若者    

いつしか、今を生きる若者の「生」と、「死」を義務づけられた若者の「生」とが激しくぶつかり合っていきます。
そしてその果てには・・・・

 

この作品は、原作者の今井雅之氏が語っているように「反戦作品」などではありません。なぜなら、人と人とが殺し合う「戦争」に諸手を挙げて賛成する人間はこの地球上のどこにも存在しないからです
同時に、過去に起こした悲劇を二度と繰り返さないということは言うまでもありません。
「劇団青芸」はこの作品を、大きな時代の流れの中で「生」ということに対してのアイデンティティ―を自らの意志と力で決定することが出来ず、もがき、苦しんだ若者と、自らの「生」の意味を自由に選び取ることの出来る若者とが織りなす舞台として仕上げました。その中で「生命」のいとおしさ、尊さを、また「夢」を追い求めていくことの素晴らしさ、大切さを感じていただければと願っています。